0417 トリニティ・カレッジ、ケルズの書他

この日は朝から肌寒い曇り空である。今日はダブリン市内で見るべきものを見る予定である。

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まずオコンネルストリートに面した中央郵便局。ここは1916年のイースター蜂起の時共和国宣言が読み上げられた場所として有名だ。蜂起は鎮圧され建物も破壊され1926年の修復される。。建築は1814年で堂々たる柱廊玄関であるが(昨日の写真参照)内装はアールデコ様式。
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銀行内にある英雄ク・ホリンの像
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アイルランド銀行(1729)。中には入れず。

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ついにこの場所へ。
なんだかんだ言っても僕がアイルランドに行かねばと思った最も中心的な場所がここトリニティ・カレッジである。ここのライブラリーを見る事であり、ケルズの書を見る事である。最大のお楽しみは後半にとっておいたのだ。
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旧図書館の主要閲覧室(ロングルーム)長さ65メートル、約20万冊。
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図書館の外観
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ケルズの書。もちろん撮影など厳禁なのでこれはイメージです。
噂では大学にあるレプリカと同じものが展示されているとも聞いていたので(まさか!)少し心配だったがしっかり本物が2冊(マニュスクリプトなので2ヴァージョン)見る事ができた。
展示の仕方もかなり凝っており、かつ僕としては初めて見る同時代の他のマニュスクリプト、「the book of armagh」「the garland of howth」「the book of mulling」などが見れたのが嬉しかった。またオガム文字ogham scriptの説明も丁寧になされていた。また使われた顔料もすべてわかったのでメモをとった。これらはどの図録にも載って無い。それが残念である。
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オガム文字について(これは国立考古学博物館の説明のメモ)
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まるで鞄のような書物。まわりは牛革で覆われている。こういう形は初めて見るものだ。
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図書館向かいの校舎(指が写ってしまった)
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カッレッジの学食で昼食をとることに。学生は世界中似たようなものだと思う。東京の大学の学生達をふと思い出す。
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次に向かったのはアイルランド国立美術館。ベンソン&フォーサイスの設計。
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最初、順路順に見ていったのだがあるエリアの水準があまりにも低くがっかりしかけたころ、後半になってフェルメール、カラヴァッジオ、ボッシュ、クラナッハ、グレコ、ウッチェロ、リッピ、フラアンジェリコ、ブリューゲル、べラスケス等等、傑作が連発される。作品を絞って半分にすればよいのにと思うのは大きなお世話か。傑作が傑作である事を分からせる為に前半部分があったりして。
カラヴァッジオ、フェルメールの画面から立ち去りがたく。
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美術館のそばに大統領の執務室があるらしく、近所では政治集会のようなものが開かれ、人が続々と集まっていた。
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途中、国税庁の税金博物館に寄る。日本にもあるのだろうか。
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チェスター・ビーティー・ライブラリーのエントランス。
ここは始めは予定していなかったのだが、直感のようなものに惹き付けられて訪れる。これがアタリ!だった。チェスター・ビーティーはアイルランドに生まれ、イギリスを経てアメリカに渡り財産を築いた男らしい(そのようなビデオが流れていた)。ここは彼が個人で集めたものを寄付してできた美術館である。蔵書がどれもこれも半端無く素晴らしい。ヨーロッパのマニュスクリプトも凄いが美しいコーラン、インドの書物、中国や日本の書物などを大量に収蔵しているらしい。展示スペースはさほど大きくない。またパピルスも大量にあり、現存する最古のパピルスの聖書の断片には驚いた。
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外観
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驚く程美しいコーランの数々。(撮影は不可なのでイメージです)
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ただ大変残念な事は先月までやっていた伊勢物語展が終わっていて見れなかったこと。ショップにいた日本人スタッフの方が教えてくれる。伊勢物語なんて日本でもちゃんと見れないのではないか。
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最後に向かったのは国立装飾美術・歴史博物館。あっと言う間に夕方です。
これは元兵舎をミュージアムにしたもの。
戦争の歴史展をやっていたが特筆すべきものはあまりない。
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帰路、チムニー(元ウイスキー蒸留所の煙突を利用した展望台)を見ながら

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ジェイムソン蒸留所博物館も時間切れで外観を見るだけに。
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