今日は炎天下の中、覚悟の上でアウトドアである。アッピア旧街道をひたすら歩こうと思っていた。しかし実際歩いてみるとアッピア旧街道で昔の風情でゆっくり歩ける場所は限られている事が判明。(狭い上に車が猛スピードで走り歩道はなく両サイドは石壁が続く。茶店等全くない部分がかなりなのだ)途中から慣れないローカル・バスを乗り継ぎながらの旅となった。(よくある行き当たりばったりのパターン)
まずは前回入れなかったカラカラ浴場。
カラカラ浴場は思っていた以上に壮大である。ローマにいるとどうしても宗教的(カトリック的)荘厳さがこれでもかというほどにあって少しうんざりさせられるが、(というのも禅宗のせいか、我々日本人は宗教上の物質的荘厳さに対してどこか疑いを持ってしまうところがあるように思う)それとは別の純粋な構築物的荘厳さとでいうものがここにはある。宗教の醸し出すそれとは性質の異なる強さがある。
「テルメ小川もお風呂の王様もあんな規模じゃ歴史には残れないねえ」とここに来た日本人ならば皆しみじみ考えるのじゃないかしら(そんなことないか)。例えば今の東京都庁舎の廃墟を2000年後に見せられて昔の日本人は風呂の為にこれだけのものを作ったんですと言われればだれだって驚くと思う。そんな凄みがカラカラ浴場にはありました。変な比喩ですいません。
アッピア旧街道へ
サン・セバスティアーノ門手前、ドゥルーゾの門
サン・セバスティアーノ門
クインティーリ荘博物館。
クインティーリ荘
ここはカラカラ浴場から20キロ近く離れているので観光客はほとんどいない。広大な敷地である。ローマのそばとはにわかに信じがたい。とても良いところ。かなり記憶に残る場所。
チェッチリア・メテッラの墓。ここもアッピア街道沿い。
アッピア街道を沿って歩く。
セント・セバスティアーノのカタコンベ(入る気が起きなかったのでパス)
近くにサレジオ教会があることを地図で発見。ここは観光地でも何でもない。ここ20年来、縁あって東京のサレジオ会(小平市)の教会や児童福祉施設、小中学校のデザインに関するお手伝いをさせていただいた経緯もあったので、ここローマ郊外にその本拠があると知ってしまったからには(?)行かねばならないだろうと思い、往復6キロの杉木立とオリーブの美しい道を歩いて訪ねる事に。
http://www.salesio.or.jp/
http://www.salesio.ac.jp/
いわゆるローマの町中の教会とは全然異なるのでどこが入り口かわからない。周辺をうろついていると普段着だったが神父様とおぼしき方から声をかけられた。かいつまんで訪問の理由をしゃべったがもとよりこっちの勝手な思い入れで来たのだから理解されたかどうかあやしい。しかし彼はニコッと笑うと礼拝堂が見たいかと聞いてきた。「イエス」と答えるとこっちだよと礼拝堂に入れてくれた。疲れた一日だったのでほっとした時間を過ごす事ができた。しかも私たちの為に英語の話せる若い修道士がわざわざ来てくれて何かしてほしいことはないかと聞いてくれた。心から来れてよかったと挨拶をして辞した。
ドン・ボスコの肖像
ドン・ボスコとドミニコ・サヴィオ
ドミニコ・サヴィオの像
2000年以上前の敷石
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