この日はイクラリオンから最も遠くにある遺跡、フェストスへ向かう。あの神秘のディスクが発見されたところである。イクラリオンから63km南、島の反対側にある。クレタの島は高低差が激しく万年雪を抱えた山もある。植生もそのせいで多様であるという。フェストスまでこの高低のある山道を1時間半くらい走る。フェストスの遺跡が作られたのは4100年前、その後一旦地震で崩壊し、400年後に再建された物が現在の遺跡である。
遺跡からの帰り道(バスで30分くらい)にゴルティスの遺跡があるので寄った。ここはガイドブックなどにもそっけなく1行しか書かれてない所であったが実際は大変興味深いところであった。ここは古代からローマ時代(ローマ支配時代の首都)中世のビザンチン教会までが混在している場所であった。丘にはおぼろげながらかつての劇場の形が残っている。実際は広いのだが発掘中らしく、見学できる場所が限られていたのは残念である。ここは大きなオリーブの樹が印象的だったが、入り口のおじさんの説明だと1200年前のオリーブと言っていた。本当かどうか、信じられないけど。
またここで特筆すべきなのはゴルティン・ロウ(law code of gortyn)が思わず見れた事だ。これは紀元前5世紀頃ここにあるローマンオデウム(劇場)に残されたもので縦3メートル横8,5メートルの石盤にびっしりと文字が刻まれている。文字は古いギリシア語らしい。英語の解説書があったので詳しくは帰ってからになるがアルファベットの変遷を確認する上でとても貴重な資料であった。
バスの温度計は40度を示していた。日の照りつける遺跡はもっと暑いような気がする。これほど高温のお湯になったペットボトルの水を飲むのは初めての経験である。
以下フェストスの遺跡
フェストスのディスクの発見場所。
珍しく記念撮影をした。
ここからはゴルティスの遺跡。
コメントする