0816 法海さんと慈海さん

昼間は次の旅の準備、読書、時々オリンピック。
夕方、ソボルさんマイーダさん家のディナーに招待される。ソボルさん家に行くのは意外にも今回が初めてなのであった。街から7キロ離れた所にあり我が家よりも海沿い、アドリア海がすぐそばに見える。
細かく書き出すときりがないので省略するがとにかく私たちは縁あってこのクロアチアのリエカを拠点にすることになった。私の今回の旅の目的が地中海周辺だったので最初はイタリアを拠点にするつもりでいたのがひょんなことからリエカになったのだ。ここに来るまでクロアチアのことなど知らなかったし、ましてやこうやってお世話になっているソボルさんやマイーダさんがどんな人か全く分からずに来たのであった。我ながら無謀な展開である。このブログを最初から読んで頂いている方には理解していただけると思うが望外なことにというか幸運なことにこのソボルさん、マイーダさんに私たちは大変お世話になっているのだ。しかし私たちはトルコやギリシアなどこれまで小旅行を繰り返し、リエカ滞在が短くてゆっくりソボルさんの家を訪問する機会がこれまでなかったのだ。
ソボルさん、マイーダさんは前にも書いたと思うが真言密教の修業者でそれぞれ法海、慈海という名前を持つ立派な(仏教のことはよくわからないのですいません推測ですが)お坊さんでもあるのだが二人で出版社を営んでいる。今日は彼らの出版物を沢山見せてもらう事ができた。仏教書だけではなく僕も知っているケン・ウイルパーなどのトランスパーソナル心理学や文化人類学関係の翻訳書、変わった所ではリエカラジオ放送局50年史とかトルサット聖母教会の歴史とかも出版している。(ソボルさんは聖母教会の大僧正は友人なんだと言っていた)またリエカで最初のタウン情報誌(フリーペーパー)も彼らが始めたそうである。またマイーダさんは以前ここでも書いたマルコ・イリイチ展などリエカの近代美術館の仕事も多く、今回新たにクロアチア、旧ユーゴスラビアの近代デザイン、建築に関する興味深い話が沢山聞けた。また興味深い展覧会の立派な図録を見ていてそれらの出版が可能になったのは意外にもオランダ政府の援助からだという話、ヨーロッパでも特殊なオランダの文化政策の話等にもなった。ヨーロッパにおけるこのような文化的交流に関しては初めて聞く話でとても興味深いものがあった。
要するに彼らはここリエカとザグレブの文化的ネットワークの中にいるということがわかった。僕のほうも自分の関心や大学で行っている事等(つたない英語で)話したりもした。
その他諸々面白い話が沢山できて良かった。久々の「知的興奮」?で帰宅後なかなか寝つけなかった。家に帰っても英語で考えている自分がいて苦笑。こういう生活を毎日していればひょっとして英語がしゃべれるようになるのかもしれない。(勝手な願望?)

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ソボルさん家からアドリア海を見る。

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我が家の大家ダリンカさんユリッチさん夫婦(マイーダさんの両親)。約40年前。

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ソボルさん達の仕事場。

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最後に記念撮影ということになったのだがカメラの機能がよく分からず...。

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何度やってもうまくいかず...。

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あきれる三人。

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ソボルさんはこのトラブルの間にTシャツを着替えている。
最後やっとうまく収まる。

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コメント(2)

こんばんわ ☆

先生がだいぶ元気そうで良かったです
ってか、先生だけぶれてて瞬間移動してるみたいですよ(笑)
部屋が暗いから夜景モードにしたんですか?

天気も良いみたですね〜

楽しくて穏やかなのが一番です

夜景モード?そんなんじゃなくてただのセルフタイマーなんです。ただ後で分かったのだがその機能には2秒と10秒があったのだ。(2秒なんて何の意味があるのでしょう?)それが分からずずっと2秒で写そうとしたためスイッチを押して忍者のように素早く座ってもぶれていたのです。しかも最初は僕が全く写っておらず、必死で戻ると写っていたのでオリンピックの選手のように何度もダッシュしていたのです。周りの人は大笑いで、僕も我ながら可笑しかったが真剣に悩みました。
…セルフタイマー嫌いです。

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