0904 ヴェネツイアの光景

ヴェネツイアを訪れたのは24年前に次いで二度目だけれども、改めてここの運河と島と空の光、織りなす光景もやはり特別なものだと思わされる。
光景に関してはアイルランド、イギリスもスペシャルだった。そして次に尋ねるつもりのオランダのデルフトがある...。

今日はもう移動の日である。朝、宿を出て荷物を駅に預け、ヴァポレットでジューデッカ島に渡り散策。ここは岡田君の推薦であった。確かにこちら側から見る、対岸の本島の眺めは素晴らしい。僕はカメラがないのでスケッチをする。そして隣のサン・ジョルジョ・マッジョーレ島に渡る。

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ジューデッカ島

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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼からの眺め。

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向こう側がジューデッカ島

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サンマルコ広場の鐘楼

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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会

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その後サンマルコに渡りサンマルコ寺院を見学。

内部は撮影禁止なので床のタイルのみ。この床を見ただけでも一時期のヴェネツイアがいかに豊かであったかがわかる。


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その後、街をぶらぶら歩きながらサンタルチア駅に向かい、ひとりで一足先にリエカに戻る妻を駅で見送る。

息子と二人で遅めの昼食をとり、アカデミア美術館へ。ここは14~8世紀の北イタリアの絵画が中心である。特にヴェロネーゼ、ティントレット、ティツアーノ、ジョルジョーネなど。息子はジャンバティスタ・ティエポロが気に入ったようである。(撮影不許可なので画像はない)今回のヴェネツイア滞在は出来る限り船に乗りこの島の様子を見ることが主眼なので基本的には美術館はここだけであった。


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この間いろんな美術館でカナレットを随分見たせいか、現実の風景からカナレットの絵を思わず想起してしまいます。


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町中の現代美術のギャラリー


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その後サンマルコ広場のカフェで一時間ほどお茶。息子の数学における抽象的な美と表象された美との関係に関する小難しい質問をめぐり会話をする。

話をしながら直接は関係ないのだけれど、「そういえばどうしてここにあの偉大な人文主義者アルダス・マヌティウスの博物館がないのだろうか?」と考えた。

ヴェネツイアの人たちはある意味グーテンベルクよりも偉大ともいいうるこの同国人を忘却したのだろうか?まさか。

多分僕が知らないだけなのだろう。どなたか知っている方がいたら教えていただきたいものだ。

ここには冬にもう一度来るつもりなので。


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再び夕暮れの中ジューデッカ運河をわたりサンルチア駅に戻る。

7時から30分程のクルージングであった。

陽がほとんど落ち光がグレーに染まる残照の中、ジューデッカ運河の中央あたりを波を切って進む船。

運河と両サイドに島影を見ながらドラマチックに変容する空、そして空間全体の色彩を見る(体感する)という、まことに言葉にもならない至福の視覚体験であった。


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私たちは8時半の夜行列車でオーストリアのリンツに向かう。

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