0930 レンブラント、フェルメール、ゴッホ、マレーヴィチ...。Rembrandt,Vermeer,Ghgh,Malevich

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宿から見える風景。この日も雨模様。
良くも悪くも大変な一日であった。

まずオランダ最大の美術館「国立美術館」に行く。ここは長期改装中なので現在全てを見ることはできないが、いわゆるめぼしい物を絞って展示している。
レンブラントの「夜警」「若き日の自画像」「聖パウロに扮した自画像」、フェルメールの「台所女中」「手紙を読む女」の他ファルケルト、オランダ伝統の風景画と静物画の傑作が目白押しである。デルフト焼、ドールズハウスもまた充実している。
写真撮影は不可なのでここにあるものはイメージである。

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次に国立ゴッホ美術館へ。
ゴッホの重要な作品はもとよりゴーギャン等同時代の作家の作品も見れる。
また今回僕にとって大変興味深かったのは一般には知られてないがなんとここでニコラス・ウエルクマンの特別展が行われていたことだ。あの「ネクストコール」の。彼はナチスに抵抗して地下出版を行ったが1945年捕われて死亡している。しかもこの展覧会はアムステルダム市立美術館の館長をながく勤め、「ヌー」や「エクスペリメンタ・ティポグラフィ」の編集とデザインも行っていたサンドベルフの解説付きであった。
これはとんでもなく感動ものであった。(...この間の事情は「エル・リシツキー」に書かれているが、その事情を良く知る図書館の本庄さんには少なくとも理解してもらえると思います)
しかもここではそれで終わりではなく、なんとマレーヴィチの小規模ではあるがスペシャルな展覧を行っていたのだ。タブローは10点前後、しかし初期から後期まで重要な物がちゃんと並べられている。これは本当に凄いことである。かつて「白の中の白」をサンクトペテルブルグで見たが「マレーヴィチは単体でみるだけじゃだめで、この流れでちゃんと見なければいけませんよ」といった展示であった。
多くの人のマレーヴィチ観をひっくり返す程の展示だと思う。
ここも撮影禁止なので画像がないのは残念だけど。

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ウエルクマン

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ゴッホ美術館外観。設計はリートフェルト1973年

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ゴッホ美術館新館。設計は黒川紀章、現在は改装中のようであった。

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ものを見すぎて興奮しすぎたせいかどうか知らないがこの後、僕の(失明している)左目が痛くなりどうしようもなくなった。
これは3年程前から始まったものでいくつか病院には行ったが原因は不明である。
根本的な治療方法もない。
この長旅の間は、以前に比べて幾分よくなっているのだが、時々忘れた頃に痛みが突然やってくる。そうなってしまうと目を開けていられない。

一時のあいだ休息し次に美術館に行くのは止めて、妻と相談の上、レンブラントの家博物館に行く。(結局似たようなものだが)

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レンブラントの家美術館。レンブラントが33歳の絶頂期から53歳、破産して売り渡すまで20年住んでいた家。

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玄関脇の部屋。ニュルンベルクのデューラーハウスと同様、飾られた絵はクライアントへのプレゼンテーション用である。

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銅版画の製版作業場と刷り室。

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モチーフ室。興味深いが多分にオリジナルの配置ではなく、後の学芸員が置いたものであろう...。
何故ならレンブラントならばこんなださい置き方はしないように思う。僕の勝手な推測ですが。

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最上階、アトリエの片隅。

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絵の具制作台。

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レンブラントは巨匠と呼ばれるにふさわしい人ですね。何という線の柔らかさ、自在さであろう。

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今日で僕の長旅の半分が終わった。
長かったのか短かったのか、自分でもよくわからない。
今はインプットが多すぎてカオス状態である。

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