1002 ユトレヒトにリートフェルトのシュレーダー邸を見に行く。

今回のオランダの旅も終わりに近づいてきた。
この旅の究極の目的のひとつにシュレーダー邸があった。
朝、朝食もとらず宿を出てユトレヒトに向かう。
シュレーダー邸はユトレヒトのセントラル・ミュージアムが管理しておりそこからバスでツアーが出る。
今回も最初は予約がないから内部は見せないと一悶着あったが結局見れることに。(ミラノ以降今回の旅はその手のトラブルが多すぎた)

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アムステルダム中央駅、朝。

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リートフェルト設計シュレーダー邸1924年

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ここはセントラル博物館が修復、管理している。世界遺産に登録されている。一階はまだ修復中の部分がある。
修復技術に関してはデッサウのバウハウスと比較するとかなり落ちる。かなり荒い。
デッサウ並みにやるべきだと思った。
http://www.esporre.net/terayama/2008/07/726.php

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残念ながら、内部は撮影不可だったので写真はない。
ここは建築化された家具という言い方がなされる。やっぱり内部、細部をちゃんと見なければその面白さがわからない。
空間をこれでもかという程細かく変化させるその執念(?)には恐れ入る。やり過ぎと思える程である。微笑ましいというか何というか。リートフェルトの他の全ての建築がそういう訳ではないから、若くして(シュレーダー夫人と出会ったのが33歳)この建築を彼女(当時32歳で未亡人であった)と作ったプロセスにその秘密があるのかなと思いました。
また住む人間の積極的な行動にあわせて空間が変化するという考え方は、リシツキーのプロウンルーム(1923)やドレスデンの展示空間設計(1926)と全く同じコンセプトである。1926年にここを訪れたリシツキーがリートフェルトと意気投合したという話もうなづける。
想像以上に興味深かく来て良かったと思いました。
リートフェルトは木工職人あがりというか、気取った感じのない人で、しかしこのような大胆な物を作ってしまう所が好きだ。
建築の専門家の人たちがどう思っているか知らないが。

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内部写真のかわりにセントラル博物館で撮った資料写真を載せます。
最初の模型。

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歩いて1〜2分の所にある同じくリートフェルト設計の「エラスムス通りの集合住宅」も見学する。ここは内部撮影が可であった。

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ジグザグ・チェア

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見学はオランダのどこかの大学の建築の学生と一緒だった。

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ディック・ブルーナ・ハウス。
一旦バスでセントラル博物館に戻る。ここはディック・ブルーナ・ハウスも併設していて閉館時間の関係でそちらに先に行くことにする。

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ブルーナは父親の経営する出版社のブックデザインも随分手がけている。
グラフィック・デザイナーとしても相当なものであった。
彼はリートフェルト、マティス、レジエに強い影響を受けたと語っていた。

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子供の遊戯室も当然充実。

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セントラル博物館に戻る。ちなみにこの設計もリートフェルトである。

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ショップと受付カウンター

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カフェテリアで遅めの昼食をとる。こことショップのデザインは「ドローグ・デザイン」椅子のデザインはリートフェルト。

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ドールズ・ハウス

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ドム塔1332年。

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ドム教会1254年。オランダ最古の教会。



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