1013 Indian Summer

15日からザグレブーベルリンの1週間程の旅が始まるのでその準備で少し慌ただしくなる。
町に行ってザグレブ行きのバスの切符を買ったり、買い物など。
町中のいつものカフェ(かつてチトー大統領のシェフをやっていた人が経営しているソボルさんお気に入りの)でマイーダさん、ソボルさんと待ち合わせし、久しぶり(1ヶ月ぶりか)にお茶をする。
こちらの旅の感想を巡っての話なのだが、ヨーロッパ2000年の主にキリスト教の変遷からオランダやら各国の国民性の話まで広がり全く大変な話になる。もちろんとても面白い話になるのだが自分の英語力がもどかしくもある。
ソボルさん達はもちろん僕の英語力にあわせて親切に話してくれますけど。
バチカンは異端としたのに何故あんなにギリシアやローマ、エジプトのお宝を抱え込んでいるんだ?とか何でヨーロッパは偉大なローマを忘却したのか?とか僕の乱暴な質問に対して、ソボルさん、マイーダさんはさすがに宗教家、とても鋭い分析で答えてくれる。(ここに書き出すときりがないので省略しますが)
印象深いソボルさんの言葉。
「ヨーロッパはこの2000年の間、日本が経験した明治維新のような激しい変革(あるいは歴史の断絶)を少なくとも20回以上繰り返してきたのです。テラヤマサンそれが理解できますか?」
...他にもあるけど刺激的すぎてやめます。
がソボルさんの比喩がとにかく面白い。僕がオランダの印象を当たり障りなくインターナショナルな印象を受けたと言ったことに対するソボルさんの意見。オランダ人の考え方は「臨済禅のようにlike a rinzaizen」strict(精密、厳格)だが、「臨済禅と違って」オランダ人は大都市のinternationalな印象とは裏腹に実は本質的には保守的なのだ、などという言い方なのだ。
確か僕の家は臨済宗だがそれが仏教の中でどれほど厳格であるかを残念ながら僕は知らないのだけれど。

僕らが旅していた間ここリエカは5度から15度ほどで大変寒かったらしい。
僕らが戻ってからインディアンサマーになったとのこと。

1013.jpg
ソボルさん家の庭でできたPOMENGRANATE。とても酸っぱい。

そいえば昨日の深夜テレビで「復讐するは我にあり」1979年をやっていて観た。
ここクロアチアに来て初めての日本映画である。九州弁や三河弁がことのほか新鮮である。(6月頃妻は小津安二郎の「晩春」1949年を観ているが朝早くだったので僕は観れなかった)緒形拳が亡くなっての追悼上映かどうかは分からない。監督の今村昌平は松竹の小津組にいたのだが反発して日活に移ったのだがこの映画は松竹の配給。緒方も凄いがほかの役者も凄い。三國連太郎、小川真由美、清川虹子、ミヤコ蝶々、倍賞美津子、加藤嘉など。映画よりも配役が凄すぎる。


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