ベルリンは紅葉真っ盛りである。東京の11月半ばの感じである。
既にデッサウやワイマールで25年前には見れなかったバウハウスに関係する展示を見て来たが今回あらためてバウハウス・アッシブを訪ねた。撮影不可なので展示物の写真はない。
展示内容に関して、またこの美術館が出来た経緯(グロピウスの設計)に関して思う所あるけれども省略。
ベルリン、秋
リベスキンドの設計で有名なユダヤ博物館はここベルリン博物館から入場し地下通路を通って行く事になる。
この美術館は何と言うべきか、彫刻としての建築というか建築化した彫刻というべきか、少なくとも25年前はこのようなコンセプトの建築が実現できるとは思えなかった。思えばこの間日本でも(タイプは全然異なるにせよ)荒川周作の養老天命反天地のような建築化した彫刻とでもいうものが出来たのであった。
荒川さんやリベスキンドに先立って、かつてヨーゼフ・ボイスによって社会彫刻というコンセプトが既に出されていたこと思い出す。
肝心の展示内容について。興味深い点は多々あるものの若干の違和感もあった。それはユダヤミュージアムといいながら10世紀以降のドイツにおけるユダヤ人の歴史に限定していることであった。ユダヤ人のことを考えるならば少なくとも4000年からの歴史にざっとではあっても触れる必要があるのではないかと。
また第二次大戦中の悲惨な歴史に関して驚く程あっさりした展示であった。(それは下の写真にあるリベスキンドの設計した地下が代替しているという考えもあるかもしれないが)考え過ぎかもしれないがある種の政治的配慮があったのかとも思った。
あくまでも現時点での感想ですが。
リベスキンドによるホロコーストの象徴。人の顔の形をした無数の鉄板。
最後にケーテ・コルヴィッツの美術館に行く事ができた。
コルヴィッツは学生時代から好きで尊敬していた作家である。彼女の作品、生き方も含めて深く感動。
美術館中庭。
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