1026 自分の旅を振り返る。 +オーストリア、ドイツ、ベルギー、オランダの覚え書き

終日、資料の整理。調べものなど。 
以下の記録でとりあえず、前半の旅のメモは完了。

こうやって振り返ると改めておびただしいものを見て来たのだと実感する。
可能であれば(必ずしもこのブログの形態でなくとも良いのだが)見て来たすべての画像データに場所や作者や年代その他の分かりうるテキストデータを加えて相互リンクできればよいと思うのだが。
実現は現状では不可能だろうな。アシスタントはいないし。コンピュータソフトじゃなくて自分の頭(ソフト)でやるしかない。
例えば「時の視覚化」というキーワードに対してこれまで見て来た全ての情報、ストーンヘンジやアンカラ、ニュルンベルクでみた無数のサンダイアルや古代時計、ギリシアで見たユダヤのカレンダーや3700年前の青銅のカレンダー機械、これから見るであろうエジプトのピラミッド等などが時代別、構造別に比較検討できるような。
同様に例えば「アルファベットの変遷」とか、
例えば「グリッドの変遷」、「光の記述」「空間の視覚化」「行為の記述」「デザインのモダニズムの意味」「展示する(見せる)ことの歴史」とか...。
全てのヴィジュアルコミュニケーションの根源となるようなものたちの歴史をつなぎ比較検討する作業...。

それは(これまでも行なって来たが)これからも自分の頭の中で行なわなければならない作業だ。

以前(多分このブログを見ていない)ある人から「お前の旅はしょせん外遊だ」という意味のメールをもらって少しへこんだ。
「俺の今やってることは遊び?」かぁ...。
僕はこれまでデザインの仕事もそうだったが、それが「お仕事」だとはあまり感じたことがない。「仕事」というにはそのデザイン行為がもたらしてくれる結果、幸福感はもっと大きいと感じて来た。僕にとって研究や仕事や遊びの境界はほとんどないのだ。
義務とか責任というのは社会に生きている以上厳然とあるのだけれど。
それに人からどう思われてももちろんかまわないのだが、僕の旅を遊びだと揶揄したその人はどこか外国の大学に席をおき研究する事がアカデミックな研究に値するものと思っているようであった。しかし僕に言わせればそんなことならわざわざ1年間外国暮らししなくても(明治維新じゃあるまいし)、日本でもできるし(そのほうが効率的だし、必要があれば短期で旅行すれば事足りる)僕は20年間、大学でそうしてきたのだ。
今回考えに考えて各方面に迷惑をかけながらもこの旅に出たのだが、どっかの大学に腰を落ち着けるなんていう選択肢はどこを探してもなかった。
本を読んだり、人に聞けばわかることではないことを感じて学ぶ為にこの旅に出た。
それだけが今の自分に必要なことだと思われた。
それは実際やってみて、確かに楽しいが大変だ。

それが「遊び」と言われるならば、むしろ本望かもしれない。


旅の記録
●オーストリア
【museum/library 美術館/博物館等】
ウイーン・ミュージアム・カールスプラッツ/美術史美術館/応用美術博物館/ルードウィヒ財団近代美術館/レオポルド美術館/自然史博物館/シェーンブルン宮殿(以上ウイーン)/レントス美術館(リンツ) 以上8カ所

【camii/temple/church 教会/寺院/城/近代建造物等】
パビリオン・カールスプラッツ/カールス教会/国会議事堂/市庁舎/オペラ座/シュッテファン大聖堂/郵便貯金局/クーアサロン/カイザーバート水門監視所/フンダート・ヴァッサー・ハウス/クンストハウス・ウイーン/ハース・ハウス/シューリン宝石店/ペーター教会/ロースハウス/ゴミ焼却場/(以上ウイーン) 以上16カ所

【city/nature 街並/自然景観等】
フォルクス庭園 以上1カ所

【academic ivent/university 大学/学会/イヴェント】
アルス・エレクトロニカ(OKセンター、アルス・エレクトロニカ・センター、ブルックナー・ハウス、リンツ芸術大学など)

●ドイツ
【museum/library 美術館/博物館等】
アルテ・マイスター絵画館/武器博物館/陶磁器コレクション/ドレスデン城緑の丸天井/(以上ドレスデン)/ライプツィヒ印刷博物館/造形博物館/バッハ博物館/(以上ライプツィヒ)/デューラー・ハウス/おもちゃ博物館/ドイツ鉄道(DB)博物館/ゲルマン国立博物館/フェンボー・ハウス(ニュルンベルク市立博物館)/(以上ニュルンベルク)/ドイツ博物館/ノイエ・ピナコテーク/アルテ・ピナコテーク/(以上ミュンヘン)/デッサウ・バウハウス/マイスターハウス/(以上デッサウ)/ワイマール・バウハウス博物館/ゲーテ国立博物館/ワイマール候の城美術館/バウハウス大学ライブラリー/(以上ワイマール)/バウハウス・アッシブ/ユダヤ博物館/ケーテ・コルヴィッツ美術館/文化フォーラム絵画館/旧ナショナル・ギャラリー/新ナショナル・ギャラリー/ペルガモン博物館/旧博物館/ハンブルグ駅現代美術館/(以上ベルリン)/ 以上30カ所

【camii/temple/church/ Castle/ Modern building 教会/寺院/城/近代建造物等】
ツヴィンガー宮殿/ゼンパー・オペラ/カトリック旧宮廷教会(以上ドレスデン)/トーマス教会/ニコライ教会/旧市庁舎(以上ライプツィヒ)/フラウエン教会/聖ローレンツ教会/カイザーブルク/(以上ニュルンベルク)/新市庁舎(ミュンヘン)/国民劇場/市教会/ヴァン・デ・ヴェルデ邸/バウハウス大学(旧バウハウス校舎)/シラーの家/(以上ワイマール)/ベルリン大聖堂/戦勝記念塔/カイザー・ヴィルヘルム教会/ソニー・センター/クライスラー・センター/ブランデンブルク門/ドイツ連邦議会議事堂(以上ベルリン)/ケルン大聖堂/ 以上23カ所

【city/nature 街並/自然景観等】
メードラー・パッサージュ(ライプツィヒ)/職人広場(ニュルンブルク)/ポツダム広場(ベルリン)/ 以上3カ所

【academic ivent/university 大学/学会/イヴェント】
ベルリン芸術大学サウンドスタディーズ/

●ベルギー
【museum/library 美術館/博物館等】
王立美術館/漫画博物館/オルタ美術館/ルネ・マグリット美術館/ギャラリー34 36 SB/(以上ブリュッセル)/ゲント美術館/ 以上6カ所

【camii/temple/church/ Castle/ Modern building 教会/寺院/城/近代建造物等】
市庁舎/カフェ・ファルスタッフ/ストックレー邸/ホテル・ソルベ/ホテル・タッセル/メゾン・ペルソネル/シャンベルラーニ邸/オトレ邸/ファン・ネック博士の診療所/プリズン・サン・ジル/(以上ブリュッセル)/聖バーフ大聖堂/鐘楼と繊維ホール/ゲント大学図書館/フランドル伯居城/(以上ゲント) 以上14カ所

【city/nature 街並/自然景観等】
グラン・プラス(ブリュッセル)/第肉市場/コーレンレイ(ギルドハウス)/グラスレイ/(以上ゲント) 以上4カ所

●オランダ
【museum/library 美術館/博物館等】
オランダ建築博物館/ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館/クンスト・ハル/(以上ロッテルダム)/マウリッツハイス美術館/エッシャー美術館/ハーグ市立美術館/(以上デンハーグ)/歴史博物館/国立美術館/国立ゴッホ美術館/レンブラントの家博物館/科学技術センター/アムステルダム大学付属アラード・ピアソン博物館/聖書博物館/写真博物館/(以上アムステルダム)/ディック・ブルーナハウス/セントラル博物館/(以上ユトレヒト) 以上16カ所

【camii/temple/church/ Castle/ Modern building 教会/寺院/城/近代建造物等】
カフェ・デ・ユニ/ゾーネンフェルド邸/ブラーク・オールド・ハーバー開発計画/レストラン・ポンピュ/エラスムス・ブリッジ/(以上ロッテルダム)/デルフト新教会/アムステルダム中央駅/シュレーダー邸(ユトレヒト)/エラスムス通りの集合住宅/ドム塔/ドム教会/(以上ユトレヒト) 以上11カ所

【city/nature 街並/自然景観等】
デルフト/ダム広場(アムステルダム)/アムステルダム運河/マヘレのはね橋/ 以上4カ所

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コメント(2)

ずいぶん、ご無沙汰です。もっとも朝夕、寺山のブログを読みながら電車に揺られているので、しばらくという気がしません。寺山がいるうちにヨーロッパへに行こうと思っているのですが、ブログの弊害か…行った気分になってしまっています。今は気分的にはアジアに向いているので、来年あたり寺山が部屋をたたむ前までに金があったら行こうかな。
 再来月にもう一度ベトナムとカンボジアに行く予定です。今度はひとり安宿を渡り歩いての旅。次なるブエナビスタへ…。 ぼくもどうやら遊びと仕事の垣根があいまいのようです。アジアへの旅行は来年の作品へつながるかなと思ってるのですが、あまり下心を持つと何も見えなさそうなのでぼんやり行こうかと思ってます。  では。かたやま

いや、確かにこれから行こうと思ってる人にこのブログがその気をなくさせる逆効果があるのではないかと、薄々思ってました。もし逆の立場なら、僕の場合が多分そうなので。やっぱりそうですか。
当然ながら実際はそんなことないと思いますけどね。
ベトナムとカンボジアか。いいですね。うらやましい。ここヨーロッパにいると逆に無性に日本が見たくなるし、今はルーツとしての東南アジアに興味があります。
今度の旅のあと、僕も行ってみたいと思います。1年なんて疲れる事いわずに短期間で(笑)。
この歳になって仕事と遊びを分けている方がおかしいよね。
ましてや物を作っている人間においては!
旅というのは本来本人の中にあるまだ開けてない扉を開く起爆剤のようなものでは。
開けるとその人にとってのブエナビスタが見えるのかと。
お金と時間がゆるせばリエカにはぜひ来て下さい。多分想像以上に辺鄙なところですけど。
もしタイミングが合えば最後の放浪期間中(ポルトガル、モロッコ、スペイン、フランス、ニューヨークのどこか)でも。
寺山


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