昨日に続き読書と資料の整理。
以下エジプト覚え書きの2。トラブル編
このブログを読んでいただいている方にはお分かりのことと思うが今回のエジプトの旅では種々問題が発生し大変であった。細かい経緯を書いているわけではないのでなんのこっちゃ分からんという部分もあったと思う。
改めてここで愚痴るつもりはないのだが、記録に留めておきたいことのみ記す。
以下、カイロの私の旅行エージェントになったサイードとトラブルの後に話したことである。
エジプトでは独立した人間はお金持ちなのである。例えばダハブにサイードと行ったとき私たちが昼食をとったレストランはサイードの昔からの友人が経営しているところであった。彼の説明によればその友人は複数のレストランと安ホテルを経営しているのだが、売り上げは一日に200万円以上であるという。しかしそこで働く従業員の一ヶ月の給料は1万円以下なのだという。
つまりオーナーは月に6000万円稼いで、その人件費は月2−30万円で済ませると。
日本ではありえないことだがサイードにいわせればこれがエジプトでは普通なのだと。つまり独立したオーナーはとても金持ち。しかしその周辺で働く人々は極端に貧乏なのである。
同じ事が旅行エージェントでも起こる。
カイロから客の為に地方の旅行エージェントに委託しても、そこがピンハネをし、実際のエージェントにはわずかな金しかまわらない。そうすると彼らは勝手に予定やホテルを変更し小金を稼ごうとする。
それでトラブルが絶えないのだと。エジプト人であるサイード自身が「エジプト人は馬鹿なんです」という。
そんなことをしたら結局は信用を失う。だから自分もそんなことをしたエージェントをクビにする。そして別のエージェントに替える。(代わりはいくらでもいるから)最初はまじめにやってくれる。しかし1〜2年もすれば必ずと言っていい程同じ問題を起こす。また替える。その繰り返しなのだと。結局長続きしない。
サイードに言わせれば「だから馬鹿なんだと」
そのような状況には僕らも実際何度か出会ったので実感として理解できたのだが、本当にそれが全ての原因なのかどうかは分からない。
話はかなり変わるが私が印象深く感じたのは現代のエジプト人が古代エジプトの遺産を特にありがたく感じてないように思われたことだ。イスラム教徒からみれば古代エジプトはとんでもない異教徒であり、全く否定すべき対象なのだ。
少なくともそこには尊敬や畏怖の感情はないようであった。単なる観光、お金儲けとしか考えてないようであった。
その事が私には最も信じ難いことであった。
以下妻の写真機からー旅の断片その4
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