1217 シュテンデハウスK21NRW州立美術館とクンストパラスト

実はデュッセルドルフでの美術館で最も楽しみにしていたのはクンスト20K20と呼ばれる州立美術館であった。ここはクレーやピカソなど20世紀美術が充実していることで有名である。しかし何と、今年の4月から来年の秋まで改築の為閉鎖されていた。

うーん...調査不足であった。

残念であるがしょうがない。ここの名作は今日本の名古屋の美術館に行っているようだ。

それでもうひとつの美術館、K21に行った。ここはその名の通り未来志向(?)の現代美術の展示をしているところである。大体1980年以降の作品に絞っているようだった。建物はK20と裏腹にこちらは古い建物を改築したものであった。この改築はとても優れたもので感心した。

また現代美術の展示はこれまで訪れたところの多くが、何故かぞんざいな印象を受け、うんざりさせられることが多いのだがここは違った。ひとつは普通よくあるように大空間に膨大な数を羅列せず(建物が古いせいか)こじんまりした部屋に少しずつ展示している所が落ち着いていてとても良かった。名前の知らない作家幾人か、イリヤ・カバコフ、クリスチアン・ボルタンスキーが特に印象深かった。(作品は撮影禁止なので写真はない)



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K21エントランス


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途中、クンストアカデミーの横を通る。


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その後エーレンホーフ文化センターにある美術館クンストパラストに行く。ここは古典から現代美術までを展示していたが、時々ドイツで見かける時間軸を壊して異なる時代の作品を併置する(ドレスデンの美術館がそうであったが)僕の嫌いなタイプの展示をしており、あまり感心しなかった。ただオットー・ディックスの版画のみの特別展をやっておりこれは、第一次大戦の悲惨さを告発したものでその迫力に圧倒された。もともとオットー・ディックスは好きな作家ではあったがこれによってさらに見方が変わった。これだけでも来て良かったと思ったが、その後ガラス博物館に行って驚いた。この美術館はむしろガラスがメインだったのだと知らされた。エジプトやローマ時代のものからアールヌーボーを経て現代までこんなにガラスが充実した美術館は初めてであった。ガラスをやっている人は必見の美術館だと思う。あまりにも多すぎて時間内に見切れなかったのが残念である。(ここも撮影禁止なので写真はない)

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エーレンホーフ文化センター周辺。


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クンストパラスト。いくつかの美術館の複合施設らしい(全部は見れなかった)


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エントランス。


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今日はもうデュッセルドルフ最後の夜となってしまった。

鈴木さんとご家族には何から何までお世話になってしまい本当にありがたかった。

しかも今日は最後の夜ということで、またしても鈴木家でごちそうになってしまった。

つい最近リエカでの食事についてブログにうかつなことを書いてしまい、私たちの貧困な食生活を随分心配して下さったようだ。まったく厚かましい事で恥ずかしくまた申し訳ないと思いつつ、楽しい最後の夜を過ごさせていただいた。

私たちにとって(これまでの苦しくも楽しかった旅の思い出や鈴木さんのデュッセルドルフでのお話を酒の肴に)楽しい忘年会になりました。


ブログはこれから会う方に気を使わせてしまうという問題があることに気づきました。これはある面、どうしようもない問題ですが、少なくともこれからは食生活などに関する弱音ははかないようにがんばります。もう旅も残り少ないのだから。

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