0103 九仞の功

ちょっと風邪気味が続く。
静かに過ごす。
九州の実家とスカイプで話す。
今年はカレンダーのせいか5日から学校も始まったりするらしく、日本のお正月は短いらしい。
息子達もそれぞれに帰京するようだ。
記憶に残った親父とのやりとり。
旅の後半の話をしていて最後に親父が言ったひと言。
「まあともかくも...キュウジンノコウヲイッキニカかんようにな」
僕「...あ親父、すいませんが今のもう一回言ってくれる?意味は後で自分で調べるから」
もちろん親父はその場で意味を説明してくれたが、あとで電子辞書で調べた。親父の言った言葉は
「九仞の功を一箕に「か」く(ことなかれ)」(「か」はこのマックでは表示できない。)であった。
これは「書経」からのことばで
『高い山を築くのに、最後のもっこ一杯の土が足りないために完成しない。長い間の努力も最後の少しの過失からだめになってしまうことのたとえ。』であった。
もちろん、親父が「旅は最後まで気を緩めず無事帰って来なさい」という意味で言ったのは重々承知なのだが、この言葉によってその晩は勝手に妄想が膨らみ、山の上であと一杯の土が足りないと言って頭を抱える自分のイメージが何度も出て来て寝付かれず。
中国の古い言葉はなんとも凄みのあるものですね。


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ちょうど去年の今日。立川にて。




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