妻はいよいよ明日、日本に帰国する。
これは最初から決めていた事で4月の帰国早々、僕が忙しくなるのを見越して一足先に帰って不在中の問題処理や家の事など、諸々準備をしてもらう為である。
ということで私たちコンビの1年弱の珍道中も今日が最後。
美術館にも飽きたし(なんと贅沢な!)今日はこれまでヨーロッパでたまにしてきたように闇雲な(行き当たりばったりの)散歩をしようということになった。
といっても妻の希望はあってイーストリバーを地下鉄じゃなくてバスで渡ってみる事と、対岸からマンハッタンを見てみたいというものであった。
バスを使ってマンハッタンをずっと北上しスパニッシュ・ハーレムへ。
そこからイースト・リバーを渡りクイーンズへ。再びイーストリバーを渡りルーズベルト島へ。クイーンズボロブリッジに併設(?)されているゴンドラで再びマンハッタンに戻るというルートであった。(ルートといっても初めから決めていたわけではなく、闇雲に移動してみたらそうなったということ)本当は途中でイサムノグチの庭園美術館に寄りブルックリンまで行ってみたかったのだが道に迷ったり、バスが分らなかったりで結果的にこうなった。
さすがに北の方、スパニッシュハーレムやロングアイランドの北部は高層ビルもなくなり寂れた感じ。バスにずーっと乗っていると客層が変化して行くのが興味深い。白人をあんまり見かけなくなるのはパリの北駅近辺と似ています。
ニューヨークでも東京でも、どこに行くのもバスで行くと言っていた田中小実昌さんのエッセイのことを思い出した。
本当に凍てついた10番街。凍っています。
朝ホテルの廊下ですれ違ったメイドさんが「外は本当に寒いわよう、もう3月なのになんて事でしょう」と話しかけて来た。ボロになったセーターを捨てずに持って来て良かったと思いました。
老舗のデパート。エスカレーターがあまりにも古いので。
エンパイアステートビル。昇る事に関しては高所恐怖の僕は最初から関心なし。
ただここから落ちた哀れなキングコングのことを思うのみ。
スパニッシュハーレム。今日はトラブルを恐れて写真を撮る事は自重した。
妻はこの景色で一応満足したようである。右がマンハッタン。
この橋かどうか定かではないが、僕はニューヨークの橋に追い込まれて殺された哀れな米国版ゴジラを思う。
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